子どもが小学生になると、ひらがなの書き方からはじまり、足し算ができるようになって・・・「ついこの間まで幼稚園だったのに・・・」と我が子の成長をうれしく感じるものです。
親である自分は子どもの頃、どうだったかなんてことは、すっかり忘れ去り、子どもが宿題がまったくわからずにいるのを見ると、「大丈夫だろうか・・・」と心配になるものです。
心配が焦りにかわり、「今のうちに!」と必死に親がつきっきりで勉強をやらせようとしたところで、親の必死さが子どもにとっての恐怖になり、勉強することはツライことだと感じてしまっては元も子もありません。
低学年のうちは、まだまだ理解できないことも多いのは当たり前ではないでしょうか?
我が子には出木杉くんまでは期待しなくても、のび太にはなってほしくない。せめてしずかちゃんのように、学校から帰ったら自分で宿題する・・・ぐらいを期待してしまうのです。
目次
小学生から勉強できないままだとどうなる?
自分も子どもの頃は勉強しなかったし、まぁいいかと思ってしまいながらも、やはり自分の子どもはある程度は勉強してほしいと思ってしまうものです。
もし、このまま勉強がわからないからと勉強することをやめてしまったら、どうなるのでしょう。
学力があがらない
勉強をしないのですから、学力はあがりません。
小学校低学年では、勉強の基礎となる部分を勉強しています。
その基礎の部分がわからないまま進んでしまうと、次の問題は基礎を使った応用問題になり、もう訳がわからないのですから出来る訳がありません。
基礎となる低学年のうちから、しっかりと理解することで勉強が楽しくなり、もっと難しい問題もやってみたいと思うものです。
根気がつかない
一度わからないと思ったところで、理解しないまま先へ進もうとしても、わからないのですから、それはもう苦痛でしかないでしょう。
勉強が苦痛と感じてしまうと、勉強することをやめてしまいます。
やめてしまうことを覚えてしまうと、気持ちはラクになるのかもしれませんが、わからないことを知りたい、勉強したいという気持ちにはなりません。
わからないからやーめた!を続けると、勉強以外の事もわからないことがあってもあきらめる、面倒になるといった行動に出てしまい、根気強く続けることが出来なくなります。
将来の選択肢が狭まる
今は大学に行ったからいいところへ就職出来るという時代でもありません。
しかし、勉強をしないまま大きくなり、自分が興味を持てることに出会うチャンスも逃してしまうかもしれません。
勉強がすべてではありませんが、勉強するということは違う世界を発見するという一つでもあります。
もちろん大人になってから勉強したくなって勉強することもいいと思いますが、せっかく勉強するチャンスがあるこの時に、色々な事を知り、もっと知りたいと思うものに出会い、そこからやりたいことを見つけてほしいのです。
やりたいことが見つかったときに、「あの時勉強しておけばよかった」と思わないで済むように、今はどんどん勉強して吸収してほしいものです。
小学生で勉強できない子の特徴
小学生1年のうちは、そんなにまわりとの差はついていないものです。
1年生でひらがなを書いたり、足し算をしたり、やさしく教えてくれる先生とみんなで勉強することを楽しく感じるでしょう。
そこから少しずつ少しずつ難しくなっていく勉強をしていくことをやめてしまう、勉強出来なくなる子どもには特徴があります。
勉強が面白くない
勉強が面白い、早く勉強したい!
そんな風に思ってくれたら最高ですが、なかなか難しいのが勉強です。
わからなかった事が「わかった!」となる積み重ねをすることが出来ない子どもにとっては、勉強が面白いとは思えません。
勉強が面白く感じられず、勉強をやらされていると感じ、勉強することをやめようとしてしまいます。
勉強の仕方がわからない
学校では、先生が丁寧にわかりやすく教えてくれます。
先生が「これをやってください」と言われ、もくもくと同じ漢字を書き続けたり、計算をしているのですが、もしかすると、ただこなしているだけなのかもしれません。
漢字を何ページも書いて、覚えた気になっていたり、勉強した気になることがありますが、この漢字の読み方は?と聞かれるとわからないことなどがあります。
やらないよりはやったほうが多少は覚えますが、ただノートに書き続けるだけでは正しい勉強とは言えないのです。
わからない事もそのままにしている
授業や宿題では、先生が教えてもらったことを取り組むことでこなすことは出来ますが、どんどんと先に進む授業の中は新しい事もたくさん覚えなければいけません。
授業でこなすだけではなく、理解できなかった事を先生に聞く、親に聞く事をしていくことが出来ずにいると、わからなかったことをそのままにして次の勉強をすることになります。
宿題などで間違ったことをバツつけられて終わりにしてしまう事で、とりあず先生が言っている事をこなせばいいのだと思ってしまい、頭には何も残らずにいるという事が起こってしまいます。
宿題以外の予習復習をしない
学校での授業だけでは、なかなか覚えるのは難しいのが勉強です。
授業で習ったことを宿題で出してはくれますが、宿題をやって「はい!終わり」にしてしまう子どもは意外に多くいます。
わかりやすいところで言えば、九九などは、学校の授業だけでは覚えれません。
歌にして、登下校中に歌ったりしているのは予習復習をしてると言えます。
やはり九九は繰り返し声に出して言わないと覚えないのです。
同じように他の勉強も何度も何度も書いて、応用問題も一緒に勉強しない事には覚えられません。
勉強しながらスマホやTVを見ている
勉強しないよりはマシとTVを見ながら勉強することをOKしている家庭もあるかもしれません。
もしくは、低学年のうちは親のいるダイニングや台所で勉強している子どももいるでしょう。
TVがついていると、耳には音楽や言葉が入ってくるので、勉強が頭に入りません。
1人で部屋で勉強していると思ったらスマホをいじっていたなんてこともあるでしょう。
たまたま友達からメールが来ただけ、ちょっとユーチューブで勉強のわからない所を見てただけと言っても、勉強する時間よりもスマホをいじっている時間の方が長くなることもあります。
勉強する時は勉強に集中する環境づくりも大切です。
集中力がない
ゲームやTVは集中し、声をかけても気が付かないことがあるのに、勉強をしている時は集中出来ないという子もいます。
面白くない、わからないと集中することも難しいのかもしれません。
集中する時間を長くとることは小さいうちには難しいですが、短くても集中して勉強するというクセをつけておくことが大切です。
小学生で勉強できない子への対応
小学生のうちは、自分から進んで楽しく勉強をするというのはまだまだ難しいものです。
では、どのようにすれば、勉強が楽しいと思ってもらえるのでしょう?
勉強しなさいと叱らず、頑張りをほめる
親はついつい「勉強しなさい」と言ってしまいます。
ダメだとは思っても、なかなか始まる気配がない子どもを見ると、しびれをきらせてしまうものです。
しかし「勉強しなさい」を言い続けても、自分から勉強するようにはなりません。
子どもだけでなく、大人も楽しいという気持ちがないことには積極的に動くことは大変なことです。
出来れば、勉強することへの呼びかけをする前に、勉強する前に肯定することを心がけましょう。
- 毎日頑張ってるね!
- 昨日は〇〇を覚えられてすごいね!
- 一緒に勉強するって楽しいね。
- 〇〇ちゃんが頑張ってるからママも頑張ろうって気持ちになるよ。
- こんなに一生懸命頑張ってくれててうれしいな。
少しぐらいオーバーでも、うれしい気持ちを伝えて勉強にも前向きに取り組めるようにしましょう。
もちろん終わった後にも、声掛けが必要です。
一緒に勉強する
毎日忙しい親としては、とても大変ですが、この1時間は子どものために!と決めて取り組む事をおすすめします。
食事を作りながら、自分も何かしながら子どもに勉強を教えても、忙しそうな親を見ると、せっかく頑張っている勉強も「あとで聞こう」と手をとめてしまうかもしれません。
やる気が出ない子どもには、ゲーム感覚で一緒に出来る方法を見つけてみましょう。
不明点を放置しない
勉強していてもわからない事が出てくることはよくありますが、わからない事を放置することだけはやめましょう。
勉強する上で、不明点を放置していい事というのは一つもありません。
子どもを見ていて、勉強の手が止まる。テストで間違いがあった時は、親も積極的に声掛けしましょう。
友達と一緒に勉強する
学校から帰ったら、すぐ友達と遊び子どももいますが、どうせ友達と会うなら一緒に宿題などをしましょう。
もし友達がわからない時は教えてあげたり、教えてもらったりするのはとても大切です。
人に教えるという事はとても難しい作業です。
自分自身がわかっていないと教えられませんし、うまく説明しようと頭の整理をする事にもつながります。
そして、教えてもらう事で、友達を尊敬したり、自分もわかるようになりたいという気持ちを持てるキッカケにもつながります。
勉強方法を変えてみる
親が用意したドリルなどで、予習復習する子どもも多いでしょう。
今はタブレット教材や家庭教師、塾など、子どもが勉強する方法はたくさんあります。
- タブレット
プリントやドリルでは難しい。なかなか進まないという子にはオススメなのがタブレット教材です。
ゲーム感覚で出来る、◎×がすぐわかるので、×だった場所はすぐ復習できるなど、子ども心をくすぐる仕様になっているので、楽しみながら勉強できます。
- 家庭教師
家庭教師は1対1でつきっきりで教えてくれる。
しかも、相手は親じゃないので、甘える事は許されない。
家庭教師の先生は大学生が多いので、やさしいお兄さんお姉さんが教えてくれる事で、その時間を楽しみに待ち、勉強への取り組みが前向きになることが多くあります。
- 塾
中学受験をする訳ではないのに塾なんて・・・と思うかもしれませんが、親と勉強すると甘えからケンカになることがありますが、塾だと先生や友達がいて、学校の延長のような気分で勉強出来る事もあります。
まわりには勉強が出来る子どもがたくさんというイメージがありますが、ランク別にわかれている事もあります。
学習塾以外にも公文や学研などは、小さい子どもも通っているので、小学校になってもすんなりと入っていけるような場所もオススメします。
勉強出来る環境にする
子どもにとって、集中できる勉強場所はどこでしょう?
その子にとって集中できる場所を出来る限り用意してあげましょう。
自分の机は勉強以外のものがたくさん置いてある場合は、他の事に目が行くことがおおいものです。
場所以外にも、勉強している間は小さいきょうだいなどもテレビを見ない、大きな声で走り回らないなどの配慮をしてあげましょう。
食事が終わって、お風呂に入った後では眠くなってしまいます。
習い事や遊びなどで、遅い時間になってしまう事もあるでしょうが、集中して出来る時間帯、場所を用意してあげたいものです。
今は勉強だけがすべての時代ではないのかもしれません。
しかし、大人になって困らないように、興味が出るように色々なことはさせてあげたいものです。
どこでどうなるかわからない。でも好きなものに出会ったら、伸ばせてあげる。
そんな少しの後押しでも、子どもは自分の力で伸びていけるものです。
親が子どもの将来を心配したくなる気持ちもありますが、がむしゃらに勉強させるのもアリ、疲れたら少しほっておくのもアリ。
子どもも子どもなりに努力しているので、後ろからいつでも支える手を用意しているよ!とだけわかってもらえれば万々歳ぐらいの気持ちで肩の力を抜いていければと思います!